洋式の生活スタイルによる体の歪み~長谷川桜子
ふかふかベッド、ソファーとO脚・X脚
生活習慣が和式から洋式へ
日本の生活習慣も、ずいぶんと変わってきました。私の両親が現役だった1960、70年代には、和式の生活スタイルが主流だったといいますが、今ではすっかり洋式スタイルに移行してきました。実は、和式の生活スタイルには脚を歪ませる原因がゴロゴロありました。洋式スタイルには歪みを作る原因が比較的少なく、洋式に移行してきたおかげで、膝下が大きく曲がったお子さんがずいぶんと少なくなったと言われています。
洋式生活の悪い面
ところが、悪い面も多く見受けられるようになりました。例えばスナックやハンバーガーなどのジャンクフードが好んで食べられるようになり、栄養的にかなり偏った食事になってきました。そのせいで骨や関節が弱く、ちょっとしたことで体に歪みができやすくなっているのです。
また、イスやふかふかのベッド、ソファーの生活も、おしりの大きな女性や、強度の0脚・X脚を作り出してしまいます。信じられない話かもしれませんが、実際に起こっていることなのです。
骨盤には坐骨(ざこつ)と呼ばれる、座ったときに当たる部分があります。この坐骨の間は正常な場合、15~16センチくらいの幅があります。ところがこの部分は、立っているときよりも座っているときのほうが広くなります。その状態でしばらく座るので、坐骨の間がどんどん広がりおしりが大きくなってしまうわけです。
また、この坐骨の間が広がると、自然と股間が開いてしまい、強度の0脚になってしまいます。
洋式の生活にも改善すべき点がある
ペチャンコ座りや間違った正座に比べると歪みは少ないものの、洋式の生活にも改善すべき点がいくつもあるのです。
どのような生活が歪みの原因になるの?
体を歪ませる4大原因とは
いつのまにかできている歪み。これは、普段何気なくやっていることが原因で体を歪ませるのです。私が考えるに、体に歪みを作ってしまう4大原因は『立ち方、歩き方、座り方、寝方』の中にあります。この4大原因さえなくしてしまえば、体に歪みはできないと思ってよいでしょう。
立ち方によって歪みが生まれる
立ち方ということにさえ、流行が反映しています。最近では10代、20代の女性を中心に、いわゆるモデル立ちが多く見られるようになってきました。また、モデル立ちとは対極をなすようなルーズな立ち方も増えてきたと思います。
モデル立ちは体を歪ませる
ところがこのモデル立ちやルーズな立ち方は、パッと見は今風で映えるかもしれませんが、こういうことを続けていると、虫歯のように脚を、そして体全体を少しずつ蝕んでいくのです。
これらの立ち方は、下半身の関節全てに余計な負担を与え、脚の関節を歪めたり脚を太くしていき、ラインをどんどん崩します。だから、ファッション雑誌に出ているようなモデルさんの立ち方は、全て体を歪ませると思ってください。
そのときが良ければいい、という方もいるでしょうが、一時的にキレイに見せたり、流行に合わせることができたとしても、そういう方の脚は確実に歪んでいくということを忘れないでください。今ひと時キレイでいたいか、それとも年を経てもキレイでいたいか、選択するのはあなたなのです。